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仕事をしている人のなかで、仕事をやめたいと思う人は少なからずいると思います。
そこで、今回は薬剤師に絞って見てみましょう。薬剤師を辞めたくなるのと、今の職場を辞めたいのとでは、話が変わってきます。
薬剤師の職場での悩みと、転職による問題の解決について考えてみました。
薬剤師の同僚・上司との人間関係トラブル

薬剤師が活躍できる職種は様々!
仕事の悩みランキングで常に上位にある、「人間関係」は誰しもが一度は悩まれるものではないでしょうか。
仕事では同僚や上司など常に誰かと作業をしているため、人間関係が多分に関わっています。
薬剤師の職場は、大きく分けて病院、調剤薬局、医薬品メーカー、ドラッグストアとあります。
職場環境によって、仕事内容や人間関係に違いが生じてきます。立場や周りとの連携に、悩む人も多いようです。
薬剤師の人間関係が悪化しやすい2つの原因
薬剤師だけではなく仕事をしている人のなかには、小さい子供を抱えていたり、親の介護をされていたりと、家庭に時間が必要な人がいます。
ただし薬剤師不足と言われている昨今では、家庭の事情で仕事を欠勤する場合があると、誰かが埋め合わせをしなくていけません。
それが度重なると、人間関係にヒビが入ってしまうこともあるようです。
薬剤師が業務中に長い時間いる空間と言えば、調剤室です。大体調剤室はひと部屋というところが、ほとんどでしょう。
もしその調剤室で何時間も、苦手な人と仕事をするとなれば、精神的に辛いものがあると言えます。
薬剤師はどうして転職率が高いのでしょうか?
職場の人間関係がこじれやすいんでしょうか?
それとも他に転職したいという理由があるのでしょうか?

●薬剤師は残業が多くて激務
一般的には薬剤師の仕事は、残業が多くて激務だと言われています。
休憩時間、始業終業時間は、どの職場でも決められているでしょう。
しかし患者さんが多いときには、休憩時間を減らして対応すると言う人もいるようです。
それがたまにではなく、日常的になっている場合もあり、薬剤師に負担が掛かっています。
総合病院では、様々な種類の薬を扱うので、ずっと動いているといいます。
このような総合病院で働くメリットは、沢山の種類の薬の扱いを覚えられ、スキルが上がるといった点ですが、体力的にハードで続けられないと言う声もあるようです。
また開業医院近くの調剤薬局では、薬剤師の人数が少なくて、忙しいと言うケースもあります。
ドラッグストアでは、調剤の業務の他に商品の品出しや在庫管理など肉体的に大変なときもあるようです。
このように、薬剤師の中でも職場環境によって、仕事の大変さと言うものが違います。
人によって感じ方や捉え方は異なるので、ある人は大変だと言っていたものが、自分にはそれほど大変には思わないと言うこともあり得るのです。
したがって転職情報をよく見てから、応募すると良いでしょう。
●薬剤師の給与は安い
薬剤師の給料は、仕事の割りにやすいと言う理由で転職を考える人もいます。
薬剤師の平均年収は、2016年度は520万円となっています。
職業別にみると決してすごく安いと言うわけではありません。
平均年収 | 男性 420万円 女性 276万円 |
薬局 | 500~600万円 |
病院 | 400~600万円 |
医薬品メーカー | 600~1000万円 |
ドラッグストア | 400~500万円 |
上記の表は薬剤師として働いている人の、平均年収になります。
金額を見るとそれほど安い年収ではないことが分かります。男女ではかなりの差がありますが、これは年齢や役職による差が反映しています。
他の職種と比較をしても、遜色のない年収といえますが安いと言われている理由がなんなのかこの後に考えていきます。
【仕事の内容に対しての報酬の少なさ】
薬剤師の仕事は医療関係の仕事のため、直接人の命に関わります。
調剤ひとつ、薬名認識ひとつ、作業それぞれに対してとても神経を使います。
また、チーム医療を掲げるところでは医師とのコミュニケーションも必要となり、馬が合わないと大変です。
さらにまた患者とやり取りをする薬の内容や情報を伝えることに、責任を持たなければいけません。
細かな調剤作業では、ちょっとした誤差でも命取りになりかねないので、細心の注意と集中力が要ります。
専門的な知識が必要で、責任のある仕事のため、職場によっては給料に不満が出てくるのかも知れません。
薬剤師の給料ってなんであんなに安いんですか?
他の職業に比べ6年間も大学に行き、それから国試を受け合格しなければならない。国立に行こうと思うと相当レベルが高いし浪人の割合だってかなり高い。しかし私立に行けば6年間で家が買えるほどの学費がかかるし。
なのに就職してみたら女性の中の給料ランキング15位ほど...。
医療界の職だし、学歴もいるし、なのになんであんなに安いんですか?
学歴が院まで必要とされる大学教授や、高校教師の給料が高いのはわかりますが、何故4年制大学でなれる小中の教員の給料よりも少ないのか理解できません。
【勤務時間に対しての報酬の少なさ】
「薬剤師の仕事が大変だ」と言うことを取り上げてきました。
ここでは、勤務時間と給料についてみていきます。
パート勤務での薬剤師は時給計算ですので、勤務時間に対しての報酬が少ないと言うことはないでしょう。
正社員で勤務する薬剤師は、残業やサービス残業について問題があるのではないでしょうか。
店舗によって開店から閉店まで、決められている時間があります。
ドラッグストアは、比較的遅い時間まで営業をしているので、シフトで働くことが多いということです。
しかしながら、人手が足りないと残業することもあります。
病院や調剤薬局では、患者が多くなると忙しく、むた薬剤師の人数によっては残業が出てしまいます。
つまりここでも人手不足と言われますので、その埋め合わせとして残業時間が多くなると言うことです。
医薬品メーカーに勤務の場合は、与えられた職にもよって変わります。
MR職は相手先の都合に合わせると、土日や時間外の仕事が必然的に増えます。
又薬剤師の平均就業時間は、月163時間、残業11時間というようなハードスケジュールで働いている人も多いようです。
薬剤師の数が少ないと、こなさなければいけない仕事は同じなので、一人に掛かる負担は大きくなります。
非正規雇用の薬剤師として働く方が増加
薬剤師のパートの時給は、求人情報サイトを見ると、女性の場合は1,200~3,000円のようです。
求人広告などでは薬剤師のパートの時給は、他の職種に比べると高く、高給なイメージがあります。
最近は正規雇用ではなく、パートや派遣といった非正規雇用の薬剤師も増えています。
結婚や出産で離職していた人が、再びパートとして薬剤師になることが多くなりました。
登録販売者制度実施で薬剤師求人への影響は?
2009年から施行された改正薬事法により、これまで薬剤師しか販売できなかったものの一部を、登録販売者が販売できるようになりました。
多くのドラッグストアや薬局で、登録販売者の需要があります。
では薬剤師はどうなったのかというと、依然として重宝されているようです。
やはり、薬剤師にしか販売ができない薬品があったり、調剤ができたり、薬に対する知識が豊富であるといったことが主な理由のようです。
医薬品メーカーでの薬剤師
今まで薬剤師と言えば、調剤薬局、病院、ドラッグストアがおもでしたが、医薬品メーカーに転職を希望する人も多いそうです。
調剤薬局に5割、病院に2割、医薬品メーカーに1割の割合で薬剤師は働いているとも言われています。
医薬品メーカーでは、薬剤師はどのような仕事をするのでしょうか。
- 研究職
- 開発職
- MR職医薬情報担当者
- 学術職
- 薬事
- 治験コーディネーター
- 管理薬剤師
メーカーによって、変わってきますが以上のようなものがあります。それぞれの仕事内容は次のとおりです。
- 研究職は日々新しい薬を作るため研究します。
- 開発職は研究された薬の安全性や有効性を確かめます。
- MR職は企業や医者に薬の情報を提供や営業をします。
- 学術職は一般の方、医師、薬剤師に医薬品についての情報を提供します。参考文献で英文を読むことが多く、英語のスキルも必要です。
- 薬事職は、薬の申請をします。
- 治験コーディネーターは治験に関する仕事を全般的に関わります。
- 管理薬剤師は薬の責任者と言われており、薬の品質管理や行政との対応をします。
このように医薬品メーカーに勤めた場合でも、様々な仕事がありますのでどのような所に所属されるかによって作業内容が異なります。
配属される部署によって、必要なスキルも変わってくるでしょう。
医薬品卸の管理薬剤師をしています。
卸に勤めていると、薬、麻薬や管理品目、販売先と規制区分の関係はもとより、流通について医師薬剤師にも上手に説明、案内ができないため、「そりゃクレームになるっしょ」というMS、事務のレベルに辟易しています。やっぱメーカー直販がいいかなと思いますが、MR、薬剤師の方、どう思われますか?
薬剤師転職サイトの選び方
薬剤師としての転職を希望する場合
薬剤師専門の転職サイト、大手転職サイトとで比べていきましょう。
薬剤師専門の転職サイトでは、専門と掲げているので薬剤師の転職のみ扱い、幅広い企業の求人があると言えます。
一方で大手転職サイトでは、情報が多く細かなところまで知ることができると言った点があります。
どのサイトを利用するかは、転職する目的によって選ばれると良いでしょう。
人間関係の改善、勤務状況の改善、給料に不満があるなど、自分が何を望んで転職するのかを、明確にすると転職も進めやすくなります。
又幾つもあるなかからひとつのサイトに絞るのもよいですが、数社に無料登録をして自分にマッチした仕事を見つけるのもひとつの方法です。
転職の場合は今持っている知識やスキルを最大限活かしつつ、新たなことに挑戦できる場所に選ぶこともいいでしょうし、仕事をセーブしたいのであれば自分のスキルだけでできるような仕事を選ぶこともいいでしょう。
薬剤師以外の職に転職を希望する場合
調剤などをする薬剤師を辞めて、他の職に就きたい人は、転職サイトはどこをみれば良いのでしょうか。
完全に薬剤師から外れるとなれば、総合転職サイトで、自分のやりたいものを見つけるのがよいです。
薬剤師の仕事以外で薬剤師ができる仕事を探すのであれば、薬剤師転職サイトには医薬品メーカーの開発などの求人があるので、利用すると良いでしょう。
様々な転職情報サイトを見てみて、気に入ったところに一通り登録してみることをおすすめします。
薬剤師転職サイト
マイナビ薬剤師 https://pharma.mynavi.jp/ 検索すると必ず出てくるサイトです。 4年連続人気No.1とのことで、多くの人が利用しているようです。 |
メディウェル https://www.ph-10.com/lp1/smp/nensyu/form.html?utm_source=presco&utm_medium=affiliate 厚生労働省認可のサービスで無料。 |
薬キャリ https://agent.m3career.com/lps/aff/agt_02?utm_source=presco&utm_medium=affiliate&utm_campaign=cocopharma 求人数がNo.1。比較的、派遣やパートの形態の求人が強みのようです。 |
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ファルマスタッフ https://www.38-8931.com/mobile/job/entry_lp_af01.php 大手「日本調剤会社」が運営するサイトです。教育にも力をいれていて、80名のコンサルタントがいます。 |
薬剤師転職ドットコム 検索すると名前が上がってくるサイトですが、上記のメディウェルと同じです。 メディウェルが運営するサイト名です。 |
リクナビ薬剤師 https://rikunabi-yakuzaishi.jp/sp/listing/?tpl=asda003&route_no=6620&VOS=evasaf0010003 |
上記の一覧表は、求人サイトの一部をまとめたものです。
参考にしていただき、色々と情報を収集してみてください。
また、これらのサイト以外にも求人情報は入手できますので、様々なものを比較してみることをおすすめします。
まとめ
薬剤師の転職には、人それぞれの置かれている状況やタイミングによって、変わってきます。
人間関係であったり、仕事の大変さだったり、給料に不満があったりと、転職するには理由があります。改善したい内容に絞って転職先を探すのが近道です。
無料で登録できる転職サイト登録すると、専門のアドバイザーから教えてもらえるので、おすすめです。