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職場のトラブルは様々で避けられないものですが、人間関係、特に上司とのトラブルに悩んでいる人は多いと思います。
自分の仕事がはかどる上司にあたればよいですが、仕事の邪魔になったり、心理的に負担になる最悪な上司にあたってしまったりすることもあります。
今回はこのような最悪の上司の対処法を紹介していきます。
職場のストレスは最悪な上司のせい
職場をストレスなく過ごすことは、非常に大切ですよ。1日8時間以上が仕事時間だとすると、起きている時間の半分は仕事をしている時間になります。
しかし、厚生労働省の調査によると、職場で強いストレスを感じている人は全体の55%を超えます。
さらにその内で、人間関係によってストレスを貯めている人は35.7%もいるようです。
仕事や職業生活に関するストレスの内容(3つまでの複数回答、一部抜粋)
順位 内容 割合 1位 仕事の質・量(内容等) 57.50% 2位 対人関係 (パワハラ・セクハラ含む) 36.40% 3位 仕事の失敗、責任の発生等 33.20% 4位 役割・地位の変化等(配置転換など) 23.90% 厚生労働省(政府統計窓口e-Stat)平成27年 労働安全衛生調査(実態調査):
人間関係のせいで、仕事上ストレスを抱えている人は決して珍しくはありません。
そんな人間関係で、特に大変なのが上司との付き合い方です。
同僚や部下は、気が合わない場合は余りかかわりを持たずにあり過ごすことはできますが、上司は報告をしたり仕事の提出をしたりなど、毎日かかわりがあります。
そんな上司があなたにとって最悪な人だったらとても悲惨です。毎日が最悪な日々になってしまいます。
では、最悪な上司にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
パワハラについて。
上司との人間関係に悩んでいます。
下記の件がパワハラに該当するか教えて下さい。・同僚と同じ失敗をしても同僚はお咎めなし、私は始末書を提出させられる。
・同僚と同じ頼み事をしても同僚は上司が対応。私は自分でどうにかしろと言われる
・部署全体で調べ物をしたときに過去の間違いは現在の担当が調べるので過去の担当者は何もしなくていいとの指示だったのに私だけ過去と現在の担当のところを調べなおさせられる。
・同僚が残業したのは私のせいだと言われる(同僚には何も依頼した事もなく何故そう言われるかわかりません)
・指示を受けていないことも指示をしたと言われ、その指示を実行していないと怒られる。
・1年近く前の間違いを何故間違ったのか問い出され、回答しても上司の納得のいかない回答だと「そんな理由で間違う訳がない」と言われ上司が納得する回答が出るまで2畳ほどの部屋に上司と1対1で何時間も閉じ込められる
・別の部署の仕事を手伝えと言われる(別の部署の人には手は足りており手伝いは必要ないと言われています)
・私がやり遂げた仕事を楽になった途端取り上げお気に入りの部下に担当をうつす。
・私が調べた内容でも自分が調べたと別の上司に報告
・同僚に私とご飯に行ったり喋るなと指示をする
・上記とは別の同僚に私を泣かせたとか自分の言動で震えていたとうれしそうに報告(泣いていません)ほかにも様々ありますが、上記の内容はパワハラに該当しますでしょうか?
それとも私の考えすぎでしょうか。同僚には自分に対する態度と私に対する態度が全然違うと言われています。
最悪な上司に共通する特徴
自分にとっての最悪な上司はどのような人でしょうか。
人によって、性格や仕事のやり方など様々な例があげられると思います。
しかし、世の中の人があげる最悪な上司には、ある一定の共通する項目があるようです。
特徴を抑えることで、対処法にもつながりますので、自分の上司にも当てはまっていることがあるのかどうか見比べてみてください。
●感情的に仕事をする上司
仕事を行なうときに、気持ちを込めて一生懸命に行なうことはよいことです。
しかし、気持ちを込めることと、感情に任せて仕事を行なうことは全く別物です。
感情に任せて仕事を行なうと、その人のモチベーションによって仕事にむらができてしまします。
上司がこのような性格だと最悪です。
家庭やプライベートで悪いことがあったら、そのまま仕事にも影響してきます。
例えば、趣味のゴルフが上手くいかなかったり、奥さんの機嫌を損ねてしまったりといった仕事とは全く関係ないことで、部下に当たり散らすでしょう。
叱られることも仕事上ある程度は仕方ありませんが、感情のまま理不尽に怒られることは非常にストレスになります。
このような感情的な上司は慕われにくいでしょう。
●責任を回避する上司
「責任は俺が持つから、自由にやりなさい」とさらっといえる上司は、非常に頼りになりかっこいいですね。
逆に、責任を取ろうとしない上司は、全く頼りにならず信頼がおけません。
部下が仕事をミスしたとしても、「失敗した部下が悪い」「俺がやったらそんな失敗はしなかった」などと完全に部下の責任にさせようとしてきます。
そればかりか、上司自身の失敗も「○○の段取りがよければこんな失敗はしなかった」「○○のプレゼン資料が悪い」のように、自分の失敗を棚に上げ完全に部下のせいにします。
このように仕事の責任が、自分にのしかかる心配があると安心して仕事ができません。
仕事の責任を十分に取れない上司は、信頼のおけない最悪な上司です。
●仕事をサボる上司
あなたの上司はしっかり職場で仕事をしていますか。
現場で仕事をしながら、管理職の仕事をこなすことができるのが理想の上司だと思います。
これに対して、最悪な上司は、仕事を部下にすべて押し付けて自分は仕事をしないことや、いつも自分のデスクから離れて、仕事をサボっているといった仕事を避けて楽をしようとすることです。
仕事に対してやる気がなく、仕事の時間をいかに早く過ぎ去らせるかを考えているタイプの上司です。
この上司は全体的に仕事ができない傾向にあります。
仕事ができないから、自分で仕事を行なわずに部下に押し付けてしまうようです。
●見せつけの様に叱り散らす上司
仕事を行なう上でミスはつきものです。
ケースや状況によっては上司から指摘を受けてしまったり、怒られてしまったりすることもあるでしょう。
怒られたり、叱られたりする場合も、自分に非があり仕方ないと思えたらよいですが、明らかに理不尽な内容で激しく怒鳴られてしまったらたまりません。
資料の些細なスペルミスなどの細かい内容について、いちいち怒鳴ってくるような上司は最悪です。
このような上司は、怒鳴ったりわめいたりすることが当たり前になってきています。
さらに細かいところまで気になってしまう、神経質な性格も持っているために、部下の仕事も大切ではない細かいところまでチェックしてしまいます。
暴言を吐くことも日常的になっている可能性もあり、ひどい場合はパワハラになっていることもあります。
最悪な上司の対処法
最悪な上司と一緒に仕事をしながら、最もよくないケースが、上司とのやり取りを苦痛に感じてメンタルをやられてしまうことです。
悲しいことですが、職場内でのトラブルで心の病気になってしまい休職してしまう人は、0.4%いるそうです。
日本の就業者数は、6519万人(2017年5月)いますので、単純計算をすると休職した人は26万人にのぼるようです。
せっかく一生懸命仕事をしていたとしても、心の病気で休職や退職をしてしまっては元も子もありません。
そこで、こんな最悪な上司がいたとしても、被害を最小限に抑えることができる対処法を説明していきます。
参考:総務省統計局 労働力調査 長期時系列データ
http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm
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●上司とできる限り関わらない
これまで紹介した通り、上司と関わり言動や行動にその都度影響を受けてしまったら、心がもちません。
そこで、大切なポイントはできる限り上司と関わり合いを持たないようにすることです。
資料の提出や最低限の会話だけでコミュニケーションを抑えることで、上司との接触を減らしましょう。
また、仕事に熱中して取り組むこともとても有効です。
仕事に熱中している間は、上司のことを考えずに済むためストレスがたまりません。
さらに、熱中して仕事ができるということは、仕事のクオリティを上げることができます。
クオリティが上がれば、上司からミスの指摘をされることも減りますので一石二鳥です。
上司と会話するときに、他の同僚と共に一緒に行なうことも有効でしょう。複数人の前では上司も下手なことは言えないですのでよい牽制になります。
●上司よりも仕事ができる様になる
最悪な上司の中には仕事が上手くできない人もいます。
そのような上司に有効な対処法は、上司よりも仕事ができる様になることです。
上司より仕事ができると、心にゆとりができます。
すると上司から理不尽なことを言われたとしても、「この人は仕事ができないから、私に当たっているのだな」などのように、冷静に会話をとらえることができます。
また、仕事ができることが周囲に知られてくれば、上司のさらに上司の目に留まる可能性も出てきます。
上手くいけば、上司と違う部署に転属になったり、上司を押しのけて役職に就くことができたりするかもしれません。
なにより、最悪な上司に気を取られて仕事がおろそかになってしまうと、せっかくの昇進や昇給が無くなってしまうかもしれません。
上司のせいで、自分の将来をふいにしないように仕事に取り組むことが大切です。
●部署を移動する
先ほどのものと近いですが、余りにも暴言等が激しい場合は、自分から部署の異動を申し出るのも手のひとつです。
部署を移動してしまえば、最悪な上司とは会うこともありませんので、非常に良い解決方法です。
ただし、異動の申し出が受理されるかどうかは、その職場の状況によりますので必ず成功するとは言えません。
もしも、パワハラじみた言動や行動が見られるのであれば、人事の人と相談をすれば配慮してくれる可能性があります。
人間関係、特に上司との関係性なので話しにくいかもしれませんが、できる限り隠さずにありのまま伝えることがおすすめです。
「上司が最悪だから仕事辞める」はあり?
「最悪な上司との関係性が維持できずどうしようもできない」、そのような人の最後の手段として考えるのが、仕事自体を辞めてしまうことです。
しかし、人間関係が理由で仕事を辞めてしまうのは、とても気が引けるものです。
病気や怪我で仕事ができない状況であるわけでもなく、結婚や親の家業を継ぐなどの明確な退職理由があるわけでもありません。
そのため気持ちが引けて退職に踏み切れない気持ちもあるでしょう。
しかし、厚生労働省の統計データにこのようなものがあります。
転職入職者が前職を辞めた理由 厚生労働省調べ(一部抜粋)
退職理由 割合 職場の人間関係 7.80% 定年、契約満了 15.60% 労働条件が悪いため 10.40% 収入が少ない 10.10% 会社の将来が不安 8.60% 厚生労働省 平成25年雇用動向調査結果の概況:結果の概要より
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/14-2/kekka.html
この統計データは、転職者に前職を辞めた理由を聞き取り表にしたものです。
理由を見てみると驚くことに定年、契約の満了以外は似たような数値になっています。
人間関係が原因で、仕事を離れる人も世の中には多くいるのです。
したがって、最悪な上司がいるから仕事を辞めるというのも、立派な退職理由のひとつになります。
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パワハラ上司が嫌で死にたくなります。
連日、上司から暴言を吐かれ自分が仕事で不明な点(上司から指示されたもの)・上司の意味不明な発言に対し質問すると
あからさまな溜息を吐かれます。
日々の暴言で上司に対し萎縮してしまう自分がいけないと頭では分かっているのですが
心がついていきません。
30代半ばということもあり、職もなかなか見つからず…。
精神的に追い詰められてきておりますが、首つりや飛び降りした場合、後処理が大変だよ。と聞いたことがあり周りに迷惑をかけたくない。と思う自分がいます。
死にたいけど周りに迷惑をかけたくない。
どうすればいいのでしょうか。
退職前にしっかり自分を見つめなおすこと
退職をする上で気をつけたいことは、感情に任せて退職を決めないことです。
いくら最悪な上司に理不尽な仕打ちをされたとしても、その場で「仕事を辞めさせてもらいます」と発言するのだけはやめましょう。
勢いで決めたことは、どうしても後ほど後悔してしまいがちです。撤回するにしても、職場関係に支障が出るかもしれません。
もしも、「こんな仕事辞めてやる」と思ったとしても、帰宅するまでは堪えましょう。
そして帰宅したら、できる限りひとりで考えずに親しい人と相談することがおすすめです。
ひとりで考えるよりも、相談をする方が考えをまとめやすいため結論が出しやすいです。
離職は権利なので会社都合にはならない
退職の意思が固まり、上司に退職届を提出したときは、上司や会社はこれを断ることはできません。
中には、「今は忙しい時期だから」や「人手が足りてないから」と言って引き延ばしてくる上司もいますが、これらの行為は法律違反です。
各会社には、大体、就業規則で退職には1~2か月以上前に退職届を出すことと決めていられます。
これを超えるような期間退職をさせてくれないのは、労働基準法に違反しているので、行政に相談すれば解決します。
また、最悪な上司の行為がパワハラやセクハラと認められると、即時退職も可能です。
退職を行なうのは、労働者の権利で基本的には確実に行なうことができます。
上司から妨害されたら、即座に行政に相談しましょう。
まとめ
最悪な上司は、仕事ができなかったり、人として信用ができなかったりすることが多いです。
できる限り関わり合いを持たずに、仕事を行なうことが大切ですが、もしも、耐えられない場合は退職するのも一つの手です。
もしも、悩んでいるのであれば、会社の人事や行政の人などに相談して、解決方法を探っていきましょう。